SkyFlux

オーロラ予報:いまのKpと、自分のいる場所で必要なKp

NOAAのリアルタイムの宇宙天気データを、SkyFluxアプリと同じ方法で読み解きます。最後に測定されたKp、今後3日間の予報、地球に届いている太陽風。そして、これらを「見えるかどうか」の答えに結びつける数値が、自分のいる場所でオーロラを見るために必要なKpです。

いまの状況

リアルタイムの数値を表示するにはJavaScriptが必要です。その下にあるオーバルの地図、都市の表、解説は、JavaScriptがなくても表示されます。

Kp(最新の実測値)—
Kp予報(現在の3時間区間)—
太陽風の速度—km/s
Bz(太陽風の磁場の南北成分)—nT

今後3日間のKp

棒1本が3時間の区間を表します。濃い棒は実測値、淡い棒はNOAAの予報で、破線の枠が現在の区間です。下で場所を選ぶと、その場所で必要なKpが線で表示されます。時刻は、お使いの端末のタイムゾーンで表示しています。

実測予報Kp 4以上磁気嵐(G1以上)

自分の場所で必要なKp

都市を選ぶか、ブラウザーで位置情報の利用を許可してください。計算はブラウザーの中で行われ、位置情報がどこかへ送られることはありません。リアルタイムの表示では、太陽が地平線の下10°まで沈めば「暗い」とみなします。明るいオーロラなら、これで十分見えます。一方、都市の表で数えているのは、太陽が地平線の下18°まで沈む、完全に暗い夜(天文薄明の終わったあと)だけです。

いまオーロラが見えるかもしれない場所

このページの各地点を、上と同じ規則でいま判定しています。判定に使うのは、現在の3時間区間のKpがその地点で必要なKpに達しているか、その地点で太陽が地平線の下10°より深く沈んでいるか、そしてこの1時間の雲の予報です。実際に見える見込みのある地点から順に並べています。

この表はリアルタイムで更新されるため、JavaScriptが必要です。ページの下のほうにある都市の表は、JavaScriptがなくても表示されます。

いまオーロラが出ていそうな場所

NOAAのOVATIONモデルは、地球へ向かう途中で測定された太陽風をもとに、今後30~90分のあいだにオーロラが出そうな場所を地図に示します。緑は確率が低く、赤は高いことを表します。オーバルが頭上まで来ている必要はありません。明るいオーロラなら、数百 km離れた場所からでも、北の空の低いところに見えます。

NOAAのOVATIONモデルによる北半球のオーロラ予報図
画像:NOAA宇宙天気予報センター、OVATIONモデル(最新の計算結果)。

12都市の比較

同じ規則を12都市に当てはめました。磁気嵐をまったく必要としないトロムソから、中程度の磁気嵐が必要なリガまでです。

必要なKpの順に並べています。「暗い夜」は、そのKpに達し、しかもその緯度で空が完全に暗くなる(天文薄明が終わる)夜の数です。雲は数に入れていません。晴れた空を約束できる人はいないからです。
場所 磁気緯度 必要なKp そのKpに達する日(年間) 暗い夜(年間)
トロムソ67.5°—365191
ムルマンスク65.0°0.5361191
ロヴァニエミ63.7°1.2333188
オウル62.3°1.8283170
オスロ59.7°3.1148104
タンペレ59.2°3.411879
ストックホルム58.0°4.09064
ヘルシンキ57.8°4.16847
タリン57.1°4.45035
ナルヴァ56.6°4.73625
タルトゥ55.8°5.12618
リガ54.8°5.61813

いつ見ればよいか

オーロラがいちばん活発になるのは、磁気地方時の真夜中(磁気真夜中)のころです。このとき、自分と太陽のあいだに磁極があり、地球のこちら側は太陽と反対を向いて、夜側へ長く伸びた地球の磁気圏の尾部に面しています。北欧とバルト三国では、磁気真夜中はおよそ21:00~22:00 UT(世界時)です。現地の時計では、冬(標準時)ならフィンランドとバルト三国で23:00ごろ、ノルウェーとスウェーデンで22:30ごろにあたり、夏時間のあいだは1時間足してください。つまり冬なら、現地時刻でおよそ21:00から翌1:00までがいちばんの狙い目です。強い磁気嵐は暗くなるとすぐに始まることもあるので、夕方の時点でKpがすでに高ければ、待たずに早めに外へ出ましょう。

Kp指数とは

Kp指数は、地球の磁場がどれだけ乱れているかを、0(静穏)から9(極端)までの尺度で表したものです。磁力計の観測網のデータから求められ、3時間ごとに1つの値が出ます。NOAAはKp 5以上を磁気嵐とし、G1~G5に分けています。Kpは3分の1刻みで表されるため、4.67(5−と書きます)でもすでにG1に数えられます。Kpが1上がるごとに、オーロラオーバルは磁気緯度で約2°ずつ極から遠ざかります。同じKpでも、トロムソでは空一面にオーロラが広がり、リガではまったく見えないのはこのためです。

太陽風とBz:一足早い手がかり

Kpは、地磁気の乱れが起きたあとで測られる値です。前もって手がかりを与えてくれるのは太陽風です。地球から太陽の方向へ150万 km離れたところにいる観測衛星が太陽風を測定し、その太陽風が地球に届くのは、およそ30~90分後です。典型的な速さの400 km/sなら、約1時間かかります。約500 km/sを超える速い太陽風はより多くのエネルギーを運び、磁場が南を向いているとき、つまりBzがマイナスのときには、そのエネルギーが地球の磁場の中へ入り込みます。Bzがはっきりとマイナスのまま30分以上続いていれば、この先1時間のオーロラに期待できる、最もよい兆候の一つです。

残りを決めるのは雲と暗さ

オーロラが光るのは上空100~300 kmで、どの雲よりもはるかに高いところです。そのため、空が雲に覆われていれば、強い磁気嵐のときでもオーロラは見えません。雲の予報も、Kpと同じくらい注意して確かめてください。暗さも同じくらい大切です。太陽が地平線の十分下まで沈んでいる必要があり、明るい月や街灯があると、淡いオーロラはかき消されてしまいます。明かりから離れて、北を向いてください。

スマートフォンのカメラは、肉眼より多くをとらえる

淡いオーロラは、肉眼では灰色や白っぽく見えることがよくあります。暗いところで主にはたらく視細胞は、色を感じないからです。カメラは数秒かけて光を集めるので、目ではわからない緑や赤も写すことができます。北の空に淡いアーチやぼんやりした光が見えたら、スマートフォンを夜景モード(iPhoneではナイトモード)にして向けてみてください。写真が緑色に写れば、それはオーロラです。

国全体に1つの数値では足りない理由

オーロラオーバルは、磁極を囲んで、ふだんオーロラが現れる環状の領域です。地磁気が静かなときには磁気緯度66°付近にあり、Kpが1上がるごとに約2°ずつ赤道側へ移ります。そのため、必要なKpは場所によって決まり、Kpの値だけを見ても、自分がどこに立っているかがわからなければ何も判断できません。トロムソとリガの磁気緯度は12°以上離れています。トロムソはふだんのオーバルの真下にあるので、実際の差はKp 0とKp 5.6、つまり「晴れた夜ならいつでも」と「中程度の磁気嵐」の差になります。

この表の夜の数が、ほかで見かける数より少ない理由

オーロラを扱うページのほとんどは、NOAAの磁気嵐スケールを引用しています。Kp 5の磁気嵐は太陽活動周期1回あたり900日、1年ではおよそ82日ある、というものです。私たちはこの数字を紹介する前にKpの記録と照らし合わせましたが、いまの空には当てはまりませんでした。第18~22周期には、こうした日が1年に73~85日あり、NOAAの数字はちょうどその範囲に収まります。ところが第23周期は年48日、記録が残るなかで最も弱かった第24周期は年25日で、第25周期もこれまでのところ年34日にとどまっています。そこで、この表の数値はすべて、直近30年間の記録から求めています。

もう一つの条件は暗さ

高緯度の地域では、何か月ものあいだ、オーロラを妨げているのはKpではありません。空がまったく暗くならないからです。ロヴァニエミでは1年の5分の2以上、リガでも4分の1以上がそうした期間にあたります。そのため、Kpに達する日数だけを見ると、高緯度の地域は実際より条件がよく見えてしまいます。ロヴァニエミでは必要なKpに達する日が1年に333日ありますが、オーロラを見られる暗い夜は188夜しかありません。この点まで考えに入れているのは、表のいちばん右の列だけです。

いちばん近い都市ではなく、自分のいる場所で

都市の一覧は、あくまで妥協の産物です。SkyFluxは同じ計算を、いま立っているその場所について、リアルタイムのKp予報をもとに行います。さらに、しきい値だけではわからない2つのこと、つまり今夜は何時に暗くなるのか、そして雲に遮られずに見えるのかも示します。アカウントは不要で、広告もなく、すべてスマートフォンの中で動きます。

リアルタイムのデータ:NOAA宇宙天気予報センター(Kp指数と3日間の予報、NOAAがL1点で運用している観測衛星によるリアルタイムの太陽風データ、OVATIONオーロラモデル)。データはブラウザーがNOAAから直接取得しており、このページには何も保存されません。

Kp指数:GFZ Helmholtz Centre for Geosciences、Geomagnetic Observatory Niemegk、CC BY 4.0(Matzka et al. 2021)。磁気嵐スケールと「66°・Kp 1あたり2°」の経験則:NOAA宇宙天気予報センター。磁気緯度:双極子近似。暗さ:下方通過(真夜中に太陽が最も低くなるとき)の太陽高度−18°。

いまいる場所のオーロラ予報は、アプリで

このページで確認できるのは、決まった地点の一覧だけです。SkyFluxアプリなら、いま立っている場所について同じ判定を行います。その場所でオーロラが見える確率を、雲と暗さも計算に入れたうえで1時間ごとに示し、晴れ間を探すための雲の地図も表示します。

オーロラの通知をオンにしておくと、現在地で必要なレベルまでKpが上がり、しかもその場所が暗いときに、アプリを閉じていてもSkyFluxがお知らせします。予報と通知は無料です。選んだ夜のリマインダーは、SkyFlux Plusの機能です。アカウントは不要で、広告もありません。

iPhone・iPad版は、App Storeで配信予定です。